
米国の消費者物価指数が発表されて、インフレが予想よりも鈍化していなかったものだから、ドル円は急上昇、米国株S&Pは下落した。
ドル円150円は為替介入された節目ラインだが突破された。
お金も物も供給と需要で相互に価格が決定される。お金の価値は即ち金利だ。インフレが収まらない場合というのは、物の価格に比較してお金の価格、価値が低いことを意味していて、この発表では、お金の価値、即ち金利を下げることはできない。と予想されるので、米国金利は下げられないことを意味する。
ドルの金利が高止まりすることはドルの市場への供給量が継続的に少なくなることを意味するのでドルは上昇して、株価は下がり、物価も下がる。その調整が一気にされたということだ。健全といえば健全。
気の毒なのは、同じく働いても評価の下がった円建てで固定的に給与を支払われている日本人たち。すやすや眠っている。円建てで銀行口座に貯金している人たち。すやすや眠っている。
日本の物価上昇もきつい、されば、日本も金利を上げて自国通貨の価値を保てば良いが、それができない。景気のせいにしているが、一番の理由はお国の借金がデカすぎるから。インフレになれば消費税収入も上がるし、輸出企業の収益も伸びる、日銀や年金運用が散々買いまくった日本株も上がる。国民が疲弊するギリギリまで金利の引き上げを見合わせた方が国家財政を立て直すにはベターなんだ。
こんな環境の中金融緩和を続けていればやってくるのは狂乱物価。にほん人は優しいから、物価が高くなったと、でも素直にお金を払う、その原因は元を糺せば国の借金、議員さんたちが地元にばら撒いて作った借金なんだよなー。
こうして善良な日本人は借金のツケを払わされる。春闘で賃金が上がればと言うが、上がる人は救われるが、企業は体力を失い、上がる人とそうでない人の格差は広がるんだよ。今の企業は派遣社員や契約社員が半数以上いるんじゃないかな、その給料は上がっても微々たるものだ。
日本人には経済学や投資を教えない風潮がある。勤勉こそ日本人。投資なんて邪道。この金融音痴こそ平和の源泉。要は馬鹿にされているだけなんだよな。また、いつから日本人は自分さえ良ければ良い、という感じになっちまったんだろうか。
私の父はブラウスの製造販売業を営んでいた。困っている零細の穴かがりとか、縫製屋さんには、少しだけど多く手間賃を払っていた。bunsenは子供の頃父の仕事をよく見ていた。父自身ももオンワード樫山とか大きな繊維会社ではないけど、加工屋をそうして守っていて、彼らがいなくなっては困るのは自分だからねと。ユニシロの戦略にあるべきだと、認めつつ、首回りにステッチの入っていないトックリのユニシロのセーターを見て、こういうところに手を抜くのは許せないな。たいした手間賃でもなかろうに。ここのステッチがなければすぐに型崩れしちまうんだよ。と憤っていた。誠実で優しい人だった。
日本人は時代と共に、バレなければ良い、と不誠実になってしまったんだろう。そしてそれを理解しない無知っぷりも悲しい。今から直しようがあるのか。献金の話然りだが、ルールや制度をこねても実は解決にならない。マインドというか行動様式を規定する部分で、それも行動指針とかきれいごとではなく、生きざま、宗教に近い部分の持ち直しが必要なんだろうね。簡単じゃない。
この安くなっていく円を眺めていると、父の世代の高度成長を支えた日本人と比べて、ダメになったと、世界が冷徹に私たちを評価しているように思えて辛い。多くの国民は変わらず善良であるのに。


